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北海学園大・工藤泰己が粘りの投球。全員で掴んだ神宮2勝目|第74回全日本大学野球選手権大会2回戦 北海学園大学vs佛教大学(ゲームレポート)

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photo by Reiya Kaji / text by Reiya Kaji

北海学園大 7 – 1 佛教大

北海学園大の先発は、上武大学との初戦で3回4失点と力を出しきれなかったプロ注目右腕・工藤泰己(4年・北海)。2回〜5回は四死球で先頭打者の出塁を許すなど制球に苦しみつつ、最速156キロの速球を軸に連打を許さない粘りの投球。

4回表に佛教大7番・鳴坂颯友(2年・京都成章)にタイムリースリーベースが飛び出したが、佛教大の得点はこの1点のみ。5回を投げて1失点と、試合を作った。

佛教大の先発は合木凛太郎(4年・高田商)。今年の春のリーグ戦では27.2イニングを無失点と安定感抜群の投手だが、この日は自身の暴投やフィルダースチョイスなどもあり、流れに乗り切れない。

佛教大先発・合木

北海学園大打線は、初回に4番・郡山遥翔(3年・札幌大谷)のファーストゴロの間に手堅く先制。

2回には満塁から9番・新谷盛飛(4年・北海学園札幌)の2試合連続となるタイムリー、3回には6番・井樫太希(3年・北海)のタイムリーで着々と得点を重ねた。

この日3安打の6番・井樫

ビッグイニングとなったのは4回。この回からマウンドに上がったプロ注目の右腕・赤木晴哉(4年・天理)に襲いかかる。

佛教大2番手・赤木

2番・下向航(4年・北海道浦川)のタイムリーと5番・柏原翔太(3年・旭川実業)のタイムリーなどで4得点。エラーや牽制悪送球など、もらったチャンスで北海学園大打線が見事に結果を出した。

2番・下向は4安打3盗塁の大暴れ

工藤の後を受けたリリーフ陣も好投。6回を長内陽大(2年・北海)、7-8回を堀川怜央(4年・札幌第一)、9回は髙谷舟(4年・札幌日大)と繋ぎ、佛教大打線をシャットアウト。

北海学園大・長内
北海学園大・堀川
9回に登板した北海学園大・髙谷

特に堀川はキレのある直球で押し込み、2イニングで4奪三振。反撃ムードすら作らせなかった。

滞在費の関係から、1回戦よりも応援団の人数は縮小。しかしユーモアと情熱を兼ね備えたエールは健在。死球を受けた選手には「痛いの痛いの飛んでいけ」、センターへ大飛球を放ったものの惜しくもアウトとなった井樫には「(飛ばすのは)そっちじゃないよ!」と味方いじりも発動。9イニングしっかり声でチームを鼓舞し続けた。

PROFILE

梶 礼哉(Reiya Kaji)
梶 礼哉(Reiya Kaji)
北海道江別市出身のフォトグラファー / ビデオグラファー / ライター。小樽商科大学在学中の2017年、ドイツ野球ブンデスリーガ傘下(地域リーグ)バイロイト・ブレーブスでプレー。MAX100km/hの直球と70km/hのカーブを武器に投手としてそこそこの活躍を見せる。卒業後、紆余曲折を経て株式会社ワンライフに所属。FERGUSでは撮影とインタビュー・執筆を担当。

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