それは突然の出来事だった。
それまで陣痛や破水の予兆すら全くなかった妻宛てに一本の電話が鳴る。
九州に住む妻の祖母からだった。
テレビの音量を下げ、妻と祖母の会話を片耳に、スマホを触る。
「まだ産まれてこんとね?」
九州訛りの義祖母の声が聞こえてくる。
わたしの気持ちさえもストレートに代弁してくれる義祖母の言葉が、そのままお腹にいる赤ちゃんにまで通じたのか、電話を終えて間もないうちに妻の様子が一変した。
そのまま病院に駆けつけ、数時間が経過。
6月24日土曜日。
第一子となる男の子が誕生した。
予定日より1日早く、わたしは父になった。
6月25日 第8節 品川cc横浜
父親になり、初めての仕事。
まだ父親としての実感は湧かない。
家にいても気が落ち着かないので、予定時間より早く鳩スタへと向かった。
鳩スタでお会いした、たくさんの方から頂いた「おめでとう」の言葉。
本当に嬉しかった。
「今日の試合で決めたら、ゆりかごやな」と言ってくれた小谷選手は本当に得点を決めた。
まじでこの人すげーよ。
ホームゲーム・ステートメント
この日鳩スタに駆けつけた400名を超える観客が作るあの雰囲気こそが、今の鎌倉インテルの象徴であろう。
「一度行けば、また行きたくなる」
そんな空間である。
この一戦を迎えるにあたり、クラブは「ホームゲーム・ステートメント」を発信した。
CLUB WITHOUT BORDERSは
鎌倉インテルの理念であり、アイデンティティであり、
目指している世界観です。
私たちがつくるスタジアムで行われるホームゲームは
国籍や性別、年齢などの境界線(BORDERS)が、
一切ない場所であって欲しいと願っています。
そこに分断が生まれるような行為や振る舞いは、
受け入れることができません。
いま、私たちのホームゲームで生まれている観戦の風景は本当に素晴らしいものだと思っています。
個々人が自然と熱狂することによって生まれた
この空間を、これから先も守っていくために
クラブスタッフ・選手一同全力を尽くします。
様々なバックグラウンド・ルーツを持つ人々が集まった
「CLUB WITHOUT BORDERS を体現したスタジアム」を、皆さんと一緒に。
これからも、この素晴らしい空間が続きますように。
Date:06.25.2023
Location:Kamakura,Kanagawa