BASKETBALL

屬於台灣高雄的籃球燈塔:高雄全家海神

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photo by Kenta Nishimura / text by PENG SHAN HAO

記得有一位日本的朋友說過,日本46都道府縣,每個地區都有不同的風土民情,日本人對於自己長大、所屬的生活地區,都有很強烈的連帶情感。同樣地,日本的每支職業球隊都會設法與在地的企業、政府、團體進行合作,讓自己成為當地人們日常的一部分。

土地比日本狹小很多的台灣,不同地區也有各自的生活習慣。在北部可行的經營方式,在中部、南部未必通用。對於在台南、高雄的職業球隊來說,如何讓在地民眾產生認同、提高入場觀戰的意願,勢必得做出與北部球隊不一樣的耕耘與累積。自2021年起成立的高雄全家海神,從原本只有幾百人入場的第一年,逐漸成長為每場平均有3000-4000人進場的球隊。某些比較熱門的對戰組合,還能出現超過5000名觀眾入場的光景。稍微看一下這支球隊的社群媒體,可以看到很多選手造訪高雄各級學校、贊助商餐廳、介紹高雄在地人事物的畫面。長年累積下,高雄與海神的連結感,變得越來越明顯。

3月8日婦女節,FERGUS來到高雄巨蛋,近距離感受了高雄全家海神主場的魅力。迎戰新竹御頂攻城獅的賽事裡,海神在第二節和第四節打出自己的節奏,以104:88的比數留下勝利,持續為更好的季後賽席位衝刺著。賽後海神隊長余純安提到,整支團隊對於比賽,有著共同的準備與想法:

「正常來說,每支球隊在每個賽季都會有些需要修正的問題。我們的做法很簡單,就是以團隊前進為第一優先,將問題一一排除。」

願望成真的感覺:「高雄的」職業球隊

「海神和我聯繫時,我就決定好了。我對高雄有很深的情感。當知道高雄有一支職業隊要找我時,有『夢想成真』的感覺。」

聊起自己過去的學生時代,余純安提到,自己從小在高雄長大,但高中就到台北唸書,就這樣一路在北部打到成人階段。高中、大學都有與所屬球隊一起奪冠過。

「這樣講好像有點自以為是,但我一直有『我好像欠高雄一些東西』的感覺。自己在高中、大學都拿過冠軍,但都不是在自己家鄉的球隊。所以,在T1聯賽的第一年,和海神一起贏下冠軍時,那種感覺真的很棒。」

對於在高雄主場出賽,職業生涯已經邁入第13年的余純安認為,自己已經很習慣職業舞台的節奏。

「我知道球隊需要我做什麼,不會有什麼壓力,基本上就是見招拆招,為球隊貢獻我的能量。」

影響力的傳承

說到接下來想在海神達到的目標,余純安先是開玩笑地說「好像都做到了」,又很快進入認真的談話節奏:

「因為在這裡(海神),我做到很多以前不會去想、不敢去想的事情。當然,球隊的目標一直都是冠軍。在職業聯賽,每一季都有很多改變,我們第一季贏了,別人會針對我們的戰術與風格進行補強,當人家有做了好的調整,我們反應不及,就有可能輸球。然後就換我們成為挑戰者,這也是職業競技好看的部分。」

不管是在高雄出身的選手,還是求學階段都在高雄度過的球員。余純安都希望,高雄海神年輕一代的選手,都能為高雄、為台灣籃球產生更多正向的影響力。

「這部分我怕自己講一講哭出來(笑)。我很感謝海神,這支球隊默默為高雄做了很多事。所以現在我想做的事,也是希望自己能給下一輩建立好的影響。我很常跟年輕選手講,要趁自己還有影響力的時候,為下一代做些好事。」

最後的最後,當我們準備幫余純安拍攝當日最後一張照片時,余純安用手比出了「III」的手勢。

「這是我們高雄海神的專屬手勢。」

高雄全家海神的「三叉戟」意象,是由高雄的羅馬拼音第一個字母「K」,與Aquas的「A」所組成的圖像。高雄海神讓我想到,前陣子為了更加認識日本B聯盟,而閱讀到B聯盟理事長島田慎二提出以社會性、經營、強化為主軸的「B革新」計畫。

說到底,所謂的競技,特別像是球類的團體競技,若想要創造「存在的價值與意義」,勢必還是得回到人與人、人與土地的連結感上。

以高雄為出發點的設計、擁有高雄DNA的選手、想要更有影響力的意念—

這支屬於高雄的籃球燈塔,未來會展現出怎樣的影響力呢?

台湾高雄のバスケットボールの灯台:高雄AQUAS

日本の友人がこんな話をしていた。日本の47都道府県には、それぞれ独自の風土や文化があり、日本人は自分が生まれ育った地域に強い愛着を持つ。そして、プロスポーツチームもまた、地域の企業や行政、団体と連携しながら、地元の日常の一部となることを目指している。

台湾は日本に比べると面積が小さいものの、地域ごとに生活習慣や価値観は大きく異なる。北部で成功した経営モデルが、中南部では必ずしも通用するとは限らない。特に台南や高雄では、地元の人々に親しみを感じてもらい、スタジアムに足を運んでもらうために、北部のチームとは異なるアプローチが求められている。

2021年に誕生した高雄AQUASは、初年度こそ観客数が数百人規模だったが、積極的な地元活動を展開することで、近年では1試合あたり平均3,000〜4,000人のファンが訪れるようになった。人気のある試合では5,000人以上の観客が詰めかけることもある。

SNSを覗くと、選手たちが高雄の学校を訪れたり、スポンサー企業のレストランを巡ったり、高雄の地元文化を紹介したりする姿が見られる。こうした地道な取り組みが、AQUASと高雄の絆をより強いものにしている。

3月8日、ウィメンズデーに高雄アリーナで感じた熱気

3月8日の国際女性デー、我々は高雄アリーナを訪れ、AQUASの魅力を間近で体感した。

新竹御頂攻城獅とのホームゲームでは、第2Qと第4QにAQUASが試合のリズムを掌握し、104-88で勝利。プレーオフ進出へ向け、勢いをつけた。試合後、AQUASのキャプテン・余純安はチームの状況をこう話した。

「どのチームにもシーズンごとに課題はあるが、僕たちはシンプルに一つずつ問題を解決しながら前進するだけ」

夢の実現:高雄のプロチームと影響力の継承

「AQUASから声をかけられたとき、迷わず決めた。僕は高雄に強い愛着がある。高雄のプロチームが自分を必要としてくれると知ったとき、『夢が叶った』と感じた」

余純安は高雄出身の選手、高校時代から台北で県外バスケ留学し、そのまま北部のチームでキャリアを積んできた。高校・大学時代には、それぞれのチームで優勝を経験した。

「ずっと『高雄に恩返しをしたい』という気持ちがあった。高校も大学も優勝したが、それは高雄のチームではなかった。だからこそ、T1リーグ初年度にAQUASとともに優勝したときの喜びは格別だった」

プロキャリア13年目を迎えた余純安にとって、高雄でのホームゲームは、もはや日常の一部となっている。

「チームが自分に何を求めているのかは分かっている。特にプレッシャーはない。ただ、状況に応じて最善を尽くし、自分のエネルギーを捧げて、チームに貢献するだけ」

AQUASで今後達成したい目標について尋ねると、彼は冗談めかして「ほぼやり遂げたかな」と笑いつつ、すぐに真剣な表情に戻った。

「ここ(AQUAS)では、それまで考えもしなかったことや、怖くて踏み出せなかったことにも挑戦できた。もちろん、目標は常に優勝。プロリーグでは毎シーズン多くの変化がある。初年度に僕たちが優勝したことで、他のチームは僕たちの戦術やスタイルを研究し、対策を練ってきた。その相手に対してこちらが対応できなければ敗れてしまう。そして、今度は僕たちが挑戦者になる。こうしたダイナミックな展開こそ、プロスポーツの面白さ」          

高雄バスケットボールの未来

高雄出身の選手も、高雄で学生時代を過ごした選手も、余純安は皆がAQUASを通じて高雄や台湾バスケットボールにポジティブな影響を与えることを願っている。

「この話をすると泣きそうになるんだけど(笑)。AQUASには本当に感謝している。このチームは高雄のために多くのことをしてくれた。だからこそ、僕も次世代に良い影響を与えられる存在になりたい。若い選手たちにはいつも伝えている。『自分に影響力があるうちに、次世代のために良いことをしよう』と」

最後に写真撮影をする時、余純安は指で「III」のポーズを作った。

「これは僕たち高雄AQUASのシンボル」

AQUASの「三叉戟(トライデント)」のデザインは、高雄のローマ字表記の頭文字「K」と、Aquasの「A」を組み合わせたもの。

高雄AQUASを見ていると、日本のBリーグについて学んだ際に読んだBリーグチェアマン・島田慎二氏の「B革新」計画を思い出す。この計画では、リーグを「社会性・経営・競技力」の3つの軸で改革することが提唱されていた。

結局のところ、バスケットボールのような団体競技において「存在価値と意義」を生み出すには、人と人、人と土地のつながりが不可欠。

高雄を基盤にしたチームデザイン、高雄のDNAを持つ選手たち、より大きな影響力を目指す意志——。

この「高雄のバスケットボールの灯台」はこれからどんな未来を描いていくのだろうか。

PROFILE

Pon | 彭善豪(ポン・シャンハオ)
Pon | 彭善豪(ポン・シャンハオ)
台湾在住のスポーツフォトグラファー。ライターや通訳の仕事も行っている。Instagram: @sportspontaiwan

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