FOOTBALL | [連載] 鎌倉インテル2023

AWAY、HOME | #鎌倉インテルvol.10

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photo by Kazuki Okamoto / text by Kazuki Okamoto

ジーコ、リトバルスキー、ストイコビッチ、リネカー、そしてキングカズ。

初代JリーグMVPに選出された日本サッカーのキングは56歳となった今もポルトガルの地で現役選手としてプレーを続けている。

テレビで何度もみたJリーグのはじまりは実に華やかだった。

あれから30年が経過し、選手の技術は間違いなく進化した。Jリーグで育った選手が今や世界最高峰のリーグで活躍している。

これからの30年、Jリーグはどのような道筋を歩んでいくのか。

URAWA AIRと記された飛行機。圧巻のコレオグラフィー。あの空間を作り上げた浦和レッズサポーターは本当に素晴らしい。だが、あの熱狂に満ちたACLのファイナルがテレビに放映されることはなかった。また、地域密着を謳いながら東京に拠点を持たないチーム同士の国立開催。ホームってなんだろうかと考えさせられた。

倉敷保雄さんのPodcastでこんな話が紹介されていた。

マリーニョさんと家の話から「(サッカーで使われる)HOMEってどういう意味があると思う?」という話になった。

街にはホームスタジアムがあって、1週間自由に入ることができる。そこに誰か友達がいる環境がホーム。

そこに行けば勉強が出来る子、そうでない子、サッカーが上手い子、そうでない子もいるけどみんな友達。色んな競技もあって、色んな勉強方法もあって、年齢の離れているおじさんもいて、その中で「自分がこんなことをやっている」「こんなことに悩んでいる」「こんなことを楽しんでいる」ということを何となく話していられる環境こそがホームであり、今のJリーグに必要な事なんじゃないのかな?

(ホームには)試合がある時だけ行くのではなく、いつも空いてなきゃいけない。

よっしゃいこ!の言葉とともに、どこかへと向かうJリーグ。今のところわたしは不安だ。

第5節 かながわクラブとの一戦

前節初黒星を喫し、連敗を避けたい鎌倉インテルはアウェイの地で戦っていた。
アウェイとはいえ、昨年の昇格決定戦で勝ち星を得た相性のよいグラウンドでの一戦でもあった。

前節の敗戦から、チームとして何かを大きく変えようとする動きはみられない。
いつも通りのルーティンで選手たちがピッチへと向かっていく。

試合はすぐに動いた。
前半8分、内藤洋平のシュートのこぼれ球に反応した田中竣也が押し込み幸先よく先制。

ゴールパフォーマンスはわたしか佐藤カメラマンの元まで来てくれると期待してスタンバイしていたが、誰もいない方向へと走っていき、雨に濡れた芝生の上を軽快に滑っていった。

そこから両者譲らぬ、引き締まった展開が80分を過ぎるまで続く。

雨の影響もあり、時折ミスからピンチを招くシーンもあったが、力武、脇本、北村の壁がそびえ立つ。

そして82分、待望の瞬間が訪れる。
内藤のパスを受けた金城が左足でネットを突き刺した。
願いも込めて、いつもとは逆のサイドからカメラを構えていたところで見事ゴールが決まった。

ニヤけながら撮影した瞬間の写真はこちら。

試合終了間際にはダメ押しとなる力武のゴールが決まり、試合終了。完封勝利。
次節の相手は海上自衛隊厚木基地マーカス。
撮影に行くことはできないが連勝に期待しよう。

PROFILE

鎌倉インターナショナルFC
鎌倉インターナショナルFC
神奈川県社会人1部リーグ所属のサッカークラブ。『CLUB WITHOUT BORDERS』をビジョンに掲げ、日本と世界を隔てる国境をはじめ、人種や宗教、性別、年齢、分野、そして限界、あらゆる“BORDER”をもたないサッカークラブを目指す。

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